2022.12.09
Part2 "世界栄養学界の先駆者 佐伯矩先生のこと" 雑誌『日本食生活』より
「ザ・マーチ・オブ・ジャパン」エドガー・ライタ著
日本の家は、たとえ雨が降っても、雨だれは中に吹きこまない。だから雨戸をとざす必要もない。というのは、家の構造に軒というものがあるからだ。なかなかうまくできている。
竹と木と、そして紙でできている日本の家、まるで、お伽(とぎ)の国のそれを思わせるような、これ等の家から、ラジオの音がきこえる。
月曜日。朝食ーー味噌汁195kcal、七分搗米154g、かぶ50g、煮豆160g、味噌30g、煮干粉3g、油7g、昼食ーーいわし料理202kcal、いわし干物80g、キャベツ20g、米154g、夕食ーーチキンスープ、野菜料理、フロフキ大根194kcal、米154g、大根100g、・・・ラジオは標準献立を伝えているのだ。
すると、それを熱心に書き取る主婦の姿が障子にうつし出される。
日本の女性の多くが、同じようにラジオの献立放送を書きとり、食糧不足になった場合は、すべての女性が、この内容(講習の)を写しとるにちがいない。
【日本食生活 第二巻 第七号】裏表紙
Part3に続く。